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圧力

HACCP手法に関する用語説明

圧力

見出し語
圧力
見出し語読み
アツリョク
同義語・略語

食品の調理・加工・殺菌等の工程のひとつとして加圧処理がある。
高圧力を受けると非共有結合(イオン結合・疎水結合・水素結合)が変化するので、非共有結合を使って全体構造を作り上げているたんぱく質や核酸、多糖類等の生体高分子は一般に高圧によって、立体構造が壊れ、機能が失われる。脂質も加圧の影響を受けるため、細胞膜等が破壊される。従って、生体成分・生体組織が変化し、生物を死滅させることが可能となる。

効果の目安としては、細菌・カビ・酵母などの微生物の栄養細胞やウイルス等は300~400MPaで、寄生虫は200~300MPaで死滅するが、芽胞は室温での加圧処理ではあまり失活しない。
圧力の効果は、水分含量・塩分や糖質濃度・抗菌性物質の存在で影響を受ける場合があり、これら要因を含めて殺菌条件を検討する必要がある。

参照

  1. HACCP これからの食品工場の自主衛生管理 著者春田三佐夫/松田敏生/藤上朝生  発行1992 中央法規出版(株) pp 138 175~177
  2. 食品微生物Ⅱ 制御編 食品の保全と微生物 著者藤井建夫/里見弘治 発行2001 (株)幸書房 pp  21~22 226
  3. 有害微生物管理技術第Ⅰ巻 原料・製造・流通環境における要素技術とHACCP 著者稲熊隆博/林力丸 発行2000 (株)フジ・テクノシステム  pp 778~789
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