一般財団法人 食品産業センター HACCP関連情報データベース

ウイルス

HACCP手法に関する用語説明

ウイルス

見出し語
ウイルス
見出し語読み
同義語・略語

飲食により伝播し、ヒトの健康に被害を及ぼすウイルスには、A型肝炎ウイルス、小型球形ウイルス(SRSV)等がある。
肝炎ウイルスについては5種類(A型~E型)あり、A型とE型は経口感染する。肝炎ウイルスは冷蔵・冷凍条件下で長期間生存する。A型肝炎ウイルスは、ヒトからヒトへの接触感染の防止・食材の洗浄や調理時の二次汚染を防止する、熱抵抗性が大きいので十分に加熱することが感染防止対策として有効である。
小型球形ウイルスについては、感染源のカキ等の生食を避ける、下水から海域への人糞便の流出を防止し、食材の二次汚染を防止することが感染防止対策として有効である。
ウィルスが原因で起こるウィルス性食中毒は、1)ウィルスは食品中で増殖しない,2)食品原材料中には病原ウィルスは通常存在しない(例外として,生鮮二枚貝,エビなどに存在),3)食品中の微量汚染ウィルスを検出する良い方法がないなどの点で細菌感染とは異なる。ウィルス性嘔吐下痢症は、患者の吐物も伝染の媒介となるので二次感染としてヒトからヒトへの感染もあり、また不顕感染も多い。
下痢原性ウィルスとして小型球形ウィルス(SRSV)、ロタウィルス、アストロウィルス、アデノウィルスおよびA型肝炎ウィルスなどがある。
SRSVは感染性が非常に強く、生牡蠣などの二枚貝の喫食による成人の集団発生の報告が多い。
感染予防策としては、牡蠣等二枚貝の生食を避ける、下水から海域への人糞便の流出を防止し食材の二次汚染を防止することなどが有効である。
ロタウィルスは、ヒトおよび動物から分離され、世界中に分布している。A~G群に分類され,ヒトからはA,B,C群が検出され、そのうちA群ロタウィルスは、乳児下痢症の最も重要な原因ウィルスである。予防には、食品の十分な加熱、手洗いの励行、下水道の整備が重要である。
肝炎ウィルイスについては5種類(A型~E型)あり、A型とE型が経口感染する。肝炎ウィルスは冷蔵・冷凍条件下で長期間生存する。
A型肝炎ウィルスは、耐熱性(60℃,1時間)で酸、アルコールにも抵抗性である。ヒトからヒトへの直接感染、飲料水、二枚貝、サラダ、その他の生食品による感染例がある。
日本では、60歳以上のヒトは90%以上が抗体陽性であるが、50歳以下は90%以上が抗体陰性なので、今後感染の危険性は増大する可能性がある。予防には、衛生環境の改善、手洗い励行、ワクチン接種が有効である。

参照

  1. 食品の安全を創るHACCP 発行2003年 (社)日本食品衛生協会 pp 56~57
  2. 有害微生物管理技術第Ⅰ巻 原料・製造・流通環境における要素技術とHACCP 著者矢野一好 発行2000 (株)フジ・テクノシステム  pp 153~162
  3. HACCP:衛生管理計画の作成と実践 データ編 監修厚生省生活衛生局衛生課 編集動物性食品のHACCP研究班 発行1997 (株)中央法規 pp 140 ~ 146
  4. 食品衛生学 一色賢司編 発光2003年 東京化学同人(株) pp 72-75

HACCPの基礎

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