一般財団法人 食品産業センター HACCP関連情報データベース

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交差汚染

HACCP手法に関する用語説明

交差汚染

見出し語
交差汚染
見出し語読み
コウサオセン
同義語・略語
二次汚染、相互汚染 、Cross Contamination

食中毒予防の3原則

食中毒予防の3原則は、病原菌を「付けない」、「増やさない」、「排除する」である。このなかで病原菌を付けないではなく、逆に付けてしまうことを交差汚染という。 汚染度の高いものが汚染度の低いものに接触することによって交差汚染は起きる。 とくに加熱済み食品やそのまま食べられる食品では、交差汚染が食中毒発生の主原因となることが多い。

従業員からの汚染防止

加熱前の材料に触れた従業員が、加熱後の製品を扱うことによって汚染する。これを防ぐためには人の動線が交差しないように工場内を清潔度に応じて区画して、機械設備を配置することが望まれる。また汚れている物に触れた手指、着衣は洗浄、消毒あるいは着替えることなどによっても交差汚染を予防できる。

食品及び原材料からの汚染防止

生鮮食品の貯蔵、調理、陳列時になまの原材料や中間製品から調理済食品に汚染しないよう隔離しておく必要がある。 保管庫や冷蔵庫は食材毎に保管場所を決め、専用の容器を用いて保管するとよい。

水や冷却水からの汚染防止

食品加工に用いる水や製氷用水は飲用に適するものでなくてはならない。たとえ水道水であっても工場内でいったん貯水してから使用するような場合には水が汚染しないよう受水槽の管理を適切に実施しなくてはならない。

機械、器具、布巾などからの汚染防止

汚れたまな板、包丁、ミキサー、布巾などからの交差汚染もしばしば起こる。肉類、魚介類、野菜類などの下処理には専用の器具を用いる。色や形で識別して使い分けるとよい。同じ機械、器具を加熱前と加熱後に使用するときは十分な洗浄、殺菌が必須である。

施設からの汚染防止

施設内で空気の流れや床からも交差汚染が起こり得る。汚染区域からの空気が清潔な区域に流れ込んだり、汚れた水が床から跳ねて加熱後の食品を汚染することも多い。床からの跳ね水を防ぐために、作業台面は床面から80cm程の高さがあるとよい。作業上、高さが確保できない場合は跳ね水が入らないよう覆いをする。できれば跳ねが上がらない製造環境、機械設備が望ましい。

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