HACCP手法に関する用語説明
薬剤洗浄
- 見出し語
- 薬剤洗浄
- 見出し語読み
- ヤクザイセンジョウ
- 同義語・略語
- —
洗剤等の薬剤を用いて洗浄する方法をいう。
食品工場における薬剤洗浄の役割は、製造加工工程での異物の二次混入防止と有害微生物汚染防止である。微生物制御対策としての洗浄目的は、(1)原料付着微生物あるいは加工段階での二次汚染微生物の洗浄 (2)生産機械の洗浄(殺菌) (3)食品容器・器具などの洗浄(殺菌) (4)手指などの洗浄・消毒 があげられる。
製造施設の洗浄方法としては、COP(Cleaning Out Place;分解洗浄)、CIP( Cleaning In Place;定置洗浄)がある。
COPは、機器や部品を分解し、洗剤溶液を用いて手洗い(ブラッシング)もしくは洗剤を循環させて洗浄する方法。構造の複雑な機器や部品の洗浄、床・壁・天井・タンク外面等の洗浄に採用される。
CIPは、機器や部品を分解することなく、設備構成の中に洗浄機能を組み込ませて構築を行い、洗剤溶液の科学エネルギー・熱エネルギー・運動エネルギーを利用して洗浄する方法をいう。パイプライン等洗浄設備の構造が複雑でないものに利用されている。
使用する薬剤は、注意深く取扱い、食品を汚染する危険性を避けるために食品とは区別し、明確に表示した容器に保存する必要がある。
参照
- 食品の安全を創るHACCP 発行2003年 (社)日本食品衛生協会 pp 35~38
- アイスクリーム類製造業におけるHACCPのための衛生管理マニュアル 発行2001 (社)日本アイスクリーム協会 pp13~19
- HACCPの基礎と実際 著者日佐和夫 発行1997 中央法規(株) pp 136~137
- 有害微生物管理技術第Ⅰ巻 原料・製造・流通環境における要素技術とHACCP 著者渡辺恵市郎/藤上朝生/沼間雅之/上田修/吉田太郎/差の和生 発行2000 (株)フジ・テクノシステム pp 932~1002
- 食品の殺菌-その科学と技術- 高野光男・横山理雄共著 発行1998 幸書房(株) pp 169~177