一般財団法人 食品産業センター HACCP関連情報データベース

農薬

化学的・物理的危害要因情報

化学的危害要因

農薬

加工食品の原材料である農作物、畜産物、水産物などは、栽培・飼育されている間に意図的に農薬や動物薬などが施薬され、その後も原材料中に非意図的に残留する可能性がある。原材料中に存在する農薬を残留農薬といい、残留農薬が残留基準値を超えた食品は、食品衛生法違反となることから、危害の要因と考えるべきである。

  • 農薬残留基準
  • 登録に必要な毒性試験の種類
  • 農薬取締法の改正

農薬とは

農作物等に被害を与える病害虫・雑草などの防除に用いられる薬剤(天敵も含む)あるいは農作物等の生理機能を調節する薬剤をいう。あたらしく農薬を開発し製造しようとする場合には、農薬製剤の品質に関する試験、対象とする病害虫・雑草などへの効果試験、残留試験、人に対する毒性試験、水棲生物、鳥類など環境への影響など、多くの試験成績を添えて農林水産大臣に登録申請しなければならない。試験成績は、農林水産省、厚生労働省、環境省、食品安全委員会などによって審査される。登録の内容は3年ごとに見直される。


農薬に関する詳細は、独立行政法人農林水産消費安全技術センター(FAMIC)(旧(独)農薬検査所)HP参照
http://www.famic.go.jp/

ポジティブリスト制度

平成18年5月29日以降は「ポジティブリスト制度」に移行する。この制度下では、厚生労働大臣が指定する物質を除き、全ての農薬について食品規格(残留基準)が設定される。

従来基準が定められていなかった農薬には、登録保留基準、国際基準、欧米の基準などを踏まえて暫定的な基準が設定され、基準が定められないものについては、厚生労働大臣が、人の健康を損なう恐れがない量として一定量が告示され、この告示された量が基準なる。

また、残留基準値を超えて農薬等が残留する食品の流通は禁止される。


ポジティブリスト制度の詳細については厚生労働省のHP参照。
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/zanryu2/051129-1.html


なお、農薬等の農畜水産物ごとの残留基準値は(財)日本食品化学研究振興財団のHPで参照することができる。
http://www.ffcr.or.jp/

農薬残留基準

食用作物に使用される農薬のうち、天敵生物など化学物質でないもの、あるいは使用方法から残留試験を必要としないものを除き、残留基準が定められる。

残留基準は、作物残留試験の結果から得られた残留量にフードファクタを乗じた量が、実験動物を用いた毒性試験の結果から得られたADI(1日摂取許容量)を超えないように定められる。

食品衛生法では、食品の成分規格として残留基準値が定められており、国内で生産された農作物だけでなく、輸入農産物(加工食品も含む)にも適用される。食品衛生法が改正された平成15年までは、登録されている農薬全てに残留基準が定められていたわけではなかった。残留基準が定められていない農薬の場合は、農薬取締法に規定された登録保留基準が定められていた。食品規格として残留基準が定められていた食品(農作物)については、基準を超えたものは流通できないが、残留基準が定められていないものは基本的に流通の規制はないという仕組みになっていた。

農薬使用基準

農薬取締法が平成14年に改正され、農薬の使用基準を遵守しなければならなくなった。登録農薬では、厳しい毒性評価を基に残留基準を定め、基準を超えないように使用法をきめている。適正に使用されてこそ安全が確保される。

使用基準のうち、定められた作物(適用作物)、使用量(濃度)、使用時期、使用回数を遵守しなければならない。使用基準が設定されたことにより、生産量が少ない、いわゆるマイナー作物については、使える農薬がないか、非常に少ない。農薬を適用外の作物に使用することは農薬取締法の違反となる。必要な防除剤を確保するために、都道府県などの協力をえて、残留試験などのデータの整備を急ぐことになった。


使用基準が守られていることを確認するためには、農薬を使用した年月日、使用した場所、農作物等、農薬の種類、使用量などが分かるように、帳簿の記載を行うよう指導が行なわれている。


農薬使用に関する情報開示の一例として、農産物の商品情報データベース(SEICA)がある。消費者が農薬の使用歴などを知ることができる。
URL:http://seica.info

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