一般財団法人 食品産業センター HACCP関連情報データベース

1.予測微生物データベース

海外における予測微生物学モデル

1.予測微生物データベース(Predictive Microbiology software)

予測微生物学において,最も重要かつ基礎的な情報は各種の環境条件下における各種微生物の増殖/死滅の実測データである。文献検索によるデータ探索は非常に時間と労力がかかるだけでなく,十分な探索ができないといった問題がある。一方,各種の予測微生物学データベースでは,容易に必要とする情報を漏れなく,検索することができる。現在,以下に紹介する4つの予測微生物学データベースがWeb上で公開されている。

1)ComBase (http://www.combase.cc/)

各種微生物の増殖および死滅データを5万件以上収録している。培地環境だけでなく,種々の食品環境における微生物挙動データを検索することができる。さらに,15種類の細菌に対して,増殖および死滅の予測を実行することができる機能,さらには実験データの増殖/死滅曲線への当てはめ機能も有している。

2)Microbial Responses Viewer, MRV (http://mrviewer.info)

Microbial Responses Viewer はComBase中のデータを増殖/非増殖のデータに翻訳した形でデータを提供している。さらに,環境要因の組合せによる増殖速度の分布を視覚的に捉えることが可能である。

3)Food Spoilage and Safety Predictor (FSSP, http://fssp.food.dtu.dk)

Food Spoilage and Safety Predictor は食肉や魚における3種類の病原菌,3種類の腐敗細菌および一般生菌数の変化を予測することができる。12にも及ぶ環境因子をモデルの説明変数として採用しており,変動環境条件下においても予測を可能としている。また,現在18カ国語に翻訳されており,日本語版の提供も近々にリリースされる。本ソフトウェアはダウンロードして,個々のPC上にて実行させるものである。

4)Sym’Previus (http://www.symprevius.org)

Sym’Previus は6種類の病原菌と13種類の腐敗菌の増殖および死滅を幾つかの食品環境において一定条件および変動条件下でシミュレートすることができる。決定論的なアプローチと確率論的なアプローチの双方を選択してシミュレートすることができる。ただし,本ソフトウェアは有償である。

5)GroPIN (http://www.aua.gr/psomas/gropin)

GroPin は病原菌,腐敗菌を合わせた66種類もの細菌に対して,様々な食品環境における増殖/死滅挙動をシミュレートすることができる。各種予測モデルのデータベースも提供されている。さらに,パラメータの変動性を考慮したモンテカルロシミュレーションを実行することもできる。本ソフトウェアはダウンロードして,個々のPC上にて実行させるものである。


参考文献

Tenenhaus-Aziza, F., and M. Ellouze. 2015. Software for predictive microbiology and risk assessment: A description and comparison of tools presented at the ICPMF8 Software Fair. Food Microbiol. 45:290-299.

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