一般財団法人 食品産業センター HACCP関連情報データベース

その他病原微生物

HACCP手法に関する用語説明

その他の病原微生物

見出し語
その他の病原微生物
見出し語読み
ソノホカノビョウゲンビセイブツ
同義語・略語

食品による微生物危害要因となるその他の微生物としては、 Q熱リケッチア、赤痢菌、コレラ菌、ナグビブリオ等がある。

Q熱リケッチアは、感染動物の排泄物の吸入や、乳・肉食品の経口摂取によってヒトに感染する。自然界での抵抗性が強く、汚染された農場の清浄化は難しいとされている。熱抵抗性が強いため、乳が汚染された場合は、脂肪や糖が添加されているものは通常の殺菌条件より高い殺菌条件を設定する必要がある。

赤痢菌は、水や食品・ハエ等昆虫を介在してヒトからヒトへ伝染する。低温高湿度の環境条件で数週間生存可能であり、対策としては、保菌者からの二次汚染防止対策と環境衛生の向上を行うことが有効である。

コレラ菌は、経口感染により少量でヒトに感染する。熱帯や温帯の水域で生存し、生育する魚介類や鳥類の汚染が起こる場合がある。コレラ菌の全てが有害ではなく、コレラ毒素を産生する菌が病原性を持つ。対策としては、コレラ発生地域からの輸入時の汚染品の検査の実施と調理時の十分な過熱を行うことが有効である。
コレラ菌は、多数の血清型に分けられ、コレラ菌は血清型O1に該当し、これ以外の血清型の菌は「ナグ(NAG)ビブリオ」と呼ばれる。ナグビブリオはコレラ菌の抗血清(O1)に凝集しないが、コレラ毒素とよく似た激しい下痢を起こさせる毒素をつくる。ナグビブリオのすべてが食中毒の原因となるかどうかについては、現在のところ明確でないが、本菌は海産魚介類を広く汚染しており、冷凍や冷蔵でも死滅しないので、生鮮魚介類ならびに冷凍魚介類の取り扱いには注意が必要である。

参照

  1. HACCP これからの食品工場の自主衛生管理 著者伊藤武 発行1992 中央法規出版(株) pp 123~127
  2. 食品の安全を創るHACCP 発行2003年 (社)日本食品衛生協会 pp 57
  3. HACCP:衛生管理計画の作成と実践 データ編 監修厚生省生活衛生局衛生課 編集動物性食品のHACCP研究班 発行1997 (株)中央法規 pp 116~122 137 ~ 139
  4. 食品微生物学ハンドブック 著者好井久雄 発行1995 技報堂出版 pp 65~66
  5. 食品微生物Ⅱ 制御編 食品の保全と微生物 著者小川益男 発行2001 (株)幸書房 pp 70~71
  6. 食品衛生学 一色賢司編 発行2003年 東京科学同人(株) pp 45~72

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